ママチャリ後部座席の愛息子、
一人二役で台詞ぶつぶつ、リハーサル。
自分「ホのちゃん、久しぶり」
相手「久しぶり」
自分「元気にしてた?」
相手「うん」
自分「小学校は楽しい?」
相手「うん」
自分「(ここで、ホのちゃんがお話したいことがあったら聞こう)」
相手「(ホのちゃんがお話する)」
自分「ぼくに会わない内に、なんだか雰囲気が変わったね」
6歳の息子、また 恋をした。
彼の最初から二番目の恋のお相手、名前を仮に“ホの字のホのちゃん“とする。
彼いわく、
ドキドキ初恋の次は、
ワクワクの恋だそう。
恋にも種類があるそう。
ドキドキとワクワクは何が違うの、と問うたら息子の回答は、
ドキドキ=緊張。
初恋ちゃんには、ドキドキしたそう。
会う前も、会ってからも、上手に話せるか、かっこよくできるか、何をして遊ぼうか、胸も苦しくなるらしい。
ワクワク=楽しい。
ホのちゃんに早く会いたくてワクワクする。
会う前からワクワクが止まらない。スピノサウルスごっこをしようか、氷鬼がいいか、じゃんけんで決めようか、遊びたいワクワクで心が躍る。
冒頭の台本。
何度も練習して「お母さん、ぼく、久しぶりが言えるようになったよ」と得意気な息子。
彼はそれまでずっと、久しぶりを「ひさぶり」と発音していた。ホのちゃんのおかげで正しく言えるようになった。
恋が彼の滑舌を良くした。
息子とホのちゃんは同じ保育園。
間もなく卒園して会えなくなるね、というタイミングで彼はホのちゃんに恋をした。
彼の名誉のためにも、二股でないことをここに明記しておく。
二ヶ月ぶりの再会。
二人とも小学生になった。
ワクワク公園で待っていたら、ホのちゃんよりも先に、ホのちゃんママが息子の元へ来てくれた。
息子「ホのちゃんママ、久しぶりです」
ママ「◯◯くん、大人っぽくなったねぇ」
息子「元気ですか」
ママ「うん、ホのも元気だよ」
息子「小学校は楽しい?」
ママ「うん、楽しく行ってるよ(ホのちゃんに向かって)ほら、ホのおいで」
息子「ぼくに会わない内に、なんだか雰囲気が変わりましたね」
ママ「え?!」
息子、ホのちゃんに会う前に、ホのママで台本の立ち稽古(汗)
だいたい最後の台詞は何なんだ!
_ぼくに会わない内に、なんだか雰囲気が変わりましたね_
リハでは気付かなかったが、息子らしくない言い回し。
は〜ん、さては、夫か!?
この台詞は夫の脚本ではないか、との疑念がフツフツと。
兎にも角にも、ワクワク息子は、ホのちゃんに再会した。
こちらに向かってくるホのちゃん。
待ち構える笑顔の息子。
いざ本番。
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息子「スコーピオンレックス知ってる?」
ホの「知らな〜い」
恋は台本通りにはいかない
2021年5月29日ふみっ記