最初は。
食事を作るのが嫌いでした。
嫌いな自分が嫌いでした。
作り置きおかず本を買いました。
クックパッドをインストールしました。
産後の肥立が悪かったせいなのか、食に対する欲求そのものが無かったように思います。
子どもの栄養と夫の好物を作る日々。
両方を出せないと自分を責めました。
ほとんど毎日できなかった記憶だけが残りました。
コロナ禍到来。
料理苦手を受け入れました。
自分の食べたい物を考えました。
自分の食べたい物が、だんだんと浮かぶようになりました。
自分の食べたい物を作れるようになりました。
料理本を断捨離しました。
クックパッドアプリを削除しました。
インスタのレシピを保存しました。
料理が好きとか嫌いとか、どっちでもよくなりました。
ファミレスとマックの外食にも飽きました。
ひたすら自分の好きな物を考える日々。
だいたい野菜があれば満足です。
旬の食材を食べるようになりました。
子どもの偏食も気にならなくなりました。
お米さえ食べていれば二重丸にしました。
ついに先月。
PMSでも嫌悪感無く台所に立てました。
それまではCoCo壱カレーか出前pizzaが、PMS期のレギュラーメニューでした。
今、我が家のタンパク質は、肉から魚へ移行中。秋刀魚の背中がモリっとツヤっとしていたら買います。
アボカドは親指で押して凹んだら買います。
息子は小学一年生、娘は年中さん。
栄養は給食でまかないます。
夕食に何が食べたいか、家族の誰にもききません。わたしが満足するメニューが、わたしの100点です。
今夜は、ほうれん草キッシュとトマトパスタ
のはずでした。
ところがどっこい!
まさかのリクエストが入りました。
これは想定外の事態です。
自分の食べたい物を勝手に作り続けるママを見て、何かを感じたのでしょうか。
夫が自分の好物をリクエスト。
同じ日に、息子もリクエスト。
と言うわけで。
夕飯は、カレー鍋とハンバーガーになりました。
それでもママは、ハンバーガーのパテを大豆バーグに変更しました。
マックとは違うパテにしました。
息子のタンパク質、何にしよう。
息子が大好きだから、タンパク質を考える。
家族の好物を本人達よりも把握している。
彼らの胃袋に入る栄養素を考える。
旬の新鮮な食材を探す。
気候にあわせて料理を考える。
熱いものは子供用に冷まして出す。
お腹が空いたら食べさせる。
あ〜私は
家族が大好きだから、こんなにも料理のことを気にしていたのか。
初産直後の7年前とは、料理にまつわる景色が違って見えます。
私が変わったのか、家族が変わったのか。
いずれにせよ、当時も今も、
わたしは善き母です。
今夜も夕飯を作ったわたし。
ごちそうさまでした。
スタンディングオベーション!
2021年10月26日ふみっ記